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2005年1月15日 (土)

井原慶子の英国F3挑戦

このブログで「モーター」というカテゴリーを挙げている以上、
タイトルの件について触れておきます。
ちょっとこのニュースに関するサンスポの記事
あまりにもアレだったので。

小生がびっくりしたのは記事内のこのくだり。

フランスF3に参戦した01年の第9戦では、男性ドライバーを押しのけ、
FIA(国際自動車連盟)公認レースでは、女性初の
ポール・トゥー・ウインの快挙を成し遂げるなど、頭角を現した。


・・・どっからこんな話が沸いてくるんでしょうか?

2001年といえば、モータースポーツファンには忘れられない年。
英国F3で今をときめく佐藤琢磨が、ドイツF3では金石年弘が
そしてフランスF3は福田良が、それぞれチャンピォンとなり、
当時のヨーロッパ三大F3のタイトルを日本人が独占するという
それこそ奇跡・快挙・空気ヨメの1年でした。

井原は福田がチャンピォンを獲ったフランスF3に参戦。
もちろん井原の活躍も期待して応援していたわけですが・・・
はっきり言って、あまりの場違いさに唖然としてしまったのです。

サンスポの記事が事実関係を混乱させているので、
2001年のフランスF3を振りかえってみます。
まず井原はチームARTA、すなわち元F1ドライバー鈴木亜久里氏の
お抱えチームのドライバーとして参戦を果たします。
カーナンバーは3。チームメイトは後に日本F3も参戦したM.ザンガレリ。
井原の実力がどの程度だったのかを見るには、
チームメイトのザンガレリと比較すればいいわけで、
福田の成績と合わせて手元の資料をまとめてみると・・・

第1戦ノガロ
予選�MZ +0.151 �福田 +0.581 �井原 +3.360 (14/15)
決勝�MZ +14.970 �福田 +23.098 �井原 +45.396 (12/14)

第2戦ノガロ
予選�福田 +0.239 �MZ +0.796 �井原 +2.175 (14/15)
決勝�福田 優勝 �MZ +8.333 �井原 +2Laps (11/11)

第3戦ルデノン
予選�福田 PP �MZ +0.243 �井原 +2.359 (14/14)
決勝�福田 優勝 �MZ +8.333 −井原 リタイア (−/11)

第4戦マニクール
予選�福田 PP �MZ +0.870 �井原 +3.579 (14/14)
決勝�福田 優勝 �MZ +11.910 −井原 リタイア (−/11)

第5戦ヴァル・ド・ビエンヌ
予選�福田 +0.120 �MZ +0.767 �井原 +2.766 (15/15)
決勝�福田 +9.760 �MZ +31.880 �井原 +1'12.639 (12/14)

第6戦スパ・フランコルシャン
予選�MZ PP �福田 +0.145 �井原 +5.066 (15/15)
決勝�福田 優勝 �MZ +21.320 −井原 リタイア (−/13)

第7戦スパ・フランコルシャン
予選�福田 PP �MZ +3.980 �井原 +8.649 (14/15)
決勝�福田 優勝 �MZ +12.901 �井原 +45.637 (10/13)

第8戦クロワ・アン・テルノワ
予選�MZ +0.409 �福田 +0.736 �井原 +2.572 (15/15)
決勝�福田 +11.662 �MZ +32.449 �井原 +1Lap (12/14)

第9戦アルビ
予選�福田 +0.254 �MZ +0.970 �井原 +2.229 (14/14)
決勝�福田 +2.198 �MZ +9.287 �井原 +38.312 (8/10)

第10戦ル・マン
予選�福田 PP �MZ +0.835 �井原 +3.094 (14/15)
決勝�福田 優勝 �MZ +27.293 �井原 +47.127 (10/11)

第11戦マニクール
予選�福田 +0.129 �MZ +0.359 �井原 +1.782 (12/15)
決勝�福田 優勝 �MZ +9.784 �井原 +45.235 (10/11)

(MZはザンガレリ、予選・決勝はそれぞれPP・優勝からのタイム差。
 福田が優勝を逃した4戦はすべてT.モンテイロが優勝。)

モータースポーツファンの人なら絶句すると思います。
まず押さえておきたいところは、
当時のフランスF3は最新マシンで走るチャンピォンシップクラスと、
型落ちのマシンで走るプロモーションクラスがあって、
これが同時にレースをすることです。
F1とは違って、F3はほぼ同じマシンを使うので、
ほとんどマシンに性能差はありません。
ただし、最新マシンと型落ちマシンとの間には
歴然なマシン性能差があります。
よって、チャンピォンシップクラス(Aクラス)に出た場合、
予選でPPから大きなタイム差で離されないこと、
そして、少なくともプロモーションクラスには負けないことが
要求されます。
井原の成績の後ろにつけた括弧内の数字は、
予選が(Aクラスでの予選順位/Aクラスのエントリー数)、
決勝が(Aクラスでの決勝順位/Aクラスの完走台数)です。
完走台数にはチェッカーを受けられなかったけれども
完走扱いとなったものも含まれています。

これらの結果を見る限り・・・
ポール・トゥー・ウィンはおろか、はっきりいって
F3に出場するレベルではなかった(一応、過去形)のは確か。
普通、同じマシンに乗って予選で何秒も差はつきません。
入賞4回というのも、ある意味数字のマジック。
当時のフランスF3はAクラスで10位以内が入賞だったわけで、
14〜15台ほどのエントリーで、リタイアやトラブルが数台あると、
トラブルフリーで走りきればたいてい入賞してしまうというものです。
(実際、チームメイトのザンガレリは全戦に入賞した。)

F3はある程度の人なら誰でもドライブできる。
要は、いかにそのシートを獲るかということです。
プロフェッショナルなのだから、どんな武器があってもいいでしょう。
実力でシートを獲るも良し、支度金でシートを獲るも良し、
彼女のように元レースクイーンという肩書きで
シートを獲るのもいいでしょう。
でも・・・最低限の実力はもっていないと。
女性としては実力は抜きん出ていると思いますが、
そういう話をすると彼女に対して失礼ですので
今後も一ドライバーとしての評価をしていくつもりです。

女性ドライバーというと、最近(?)では1992年のF1での
ジョバンナ・アマティのドタバタを思い出します。
全日本F3000(現Fポン)で活躍した中谷明彦がブラバムと契約したが、
FIAが中谷にスーパーライセンスを発給せず、
代わりにブラバムが選んだのがアマティ。
確かに前年に国際F3000にフル参戦しているため
スーパーライセンスが下りて参戦となったのだが、
まあそれはそれは酷いものでして・・・
とてもF1のレベルではなく、動くシケインとして
他のドライバーが大ブーイングを浴びせたため、
予選通過ならぬままブラバム解雇となりました。
(その空いたシートを獲得したのが1996年チャンプのデイモン・ヒル)
結局、女性ドライバーとして話題にはなりましたが、
ニキ・ラウダの愛人に出世したぐらいで
顰蹙を買うだけに終わったのです。

今年、彼女が参戦するという英国F3は、
過去のチャンピォンとしてピケ(ちなみに昨年のチャンプは息子)、
セナ、ハッキネン、バリチェロ、佐藤琢磨らを輩出した
最も高いレベルのF3です。
彼女がいまどれくらいの実力にあるのかあまり知りませんが、
せいぜい日本の恥とならないように頑張ってほしいものです。
英国F3で結果が残せたのなら、心から失礼を謝罪します。

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