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2010年5月 2日 (日)

プレイバック2009(1月・2月・3月)

将棋世界の6月号に、プレイバック2009が掲載されました。
前回のプレイバック2008は、2008年1月~12月の対局が対象でしたが、
今回より年度ごとの特集に改められたので、
プレイバック2009は2009年4月~2010年3月が対象となっています。

そのため、2009年の1月・2月・3月に行われた対局は
将棋世界からすっかり羽生られてハブられてしまいました。

そこでこの機会に、2009年冒頭の3ヶ月に印象の残った対局をご紹介します。
全くの独断と偏見で10局をチョイスしました。
これだけあげれば、ベスト10入りしたのもあるだろうという判断。
とくに順位は付けていないので、時系列に追って紹介していきます。
(棋士の肩書きは当時のものです。)

 

▲里見倉敷藤花-△稲葉四段 第40期新人王戦・2回戦(1月9日)

  

この対局の前日、このブログには
「よっぽどのことがない限り里見さんが勝つことはない」などと
失礼なことを書いてしまいました。本当に反省です。
相振り飛車となった対局は左図以下▲9二歩成△同玉に▲9四歩の垂らし。
次の▲9三歩成△同桂▲9四歩が受かりません。
本譜は▲9四歩から△8四歩▲同歩△7七成香▲4二香成△同金
▲9三銀△9一玉と進んで、角筋を通す▲5四歩(右図)が決め手に。
以下△6八成香▲3三角成△9三桂▲同歩成で先手勝勢。
史上最年少の16歳で男性棋士を破った快挙は大きく報道され、
さらに、敗れた稲葉四段が後日に棋聖戦挑決まで勝ち上がったことで
この一局の価値が格段に高まりました。

 

▲深浦王位-△羽生王将 第58期王将戦七番勝負第1局(1月17-18日)

彦根プリンスホテル(現・彦根ビューホテル)の経営者交代により
王将戦名物・公開対局の場所は彦根から四国の大塚国際美術館へ。
先後同型の角換わり腰掛け銀となり、
羽生王将の封じ手の次の一手▲7二角が深浦王位の新構想。
しかし、△8二飛▲6一角成と手番が後手に渡ると、
羽生王将が要所に歩を利かせて的確に反撃。
終盤に深浦王位が渾身の粘りを見せたものの、
羽生王将がしっかりと寄せきって先勝しました。
大塚国際美術館の名画だけでなく、飛び交うオレンジジュース、
そして局後のスポニチ罰ゲームは「海辺でオロナミンC」と
非常に印象に残る一戦でした。

 

▲久保八段-△井上八段 第67期B級1組順位戦(2月6日)

ハチワンダイバーですっかりお馴染みになった新・石田流から
両者居玉のままの大乱戦となった将棋は、
攻防に働く絶妙の名角△6三角が現れて後手が大きくリード。
しかしここから先手が踏ん張って長手数の大熱戦に。
図は▲9六角と後手玉に迫ったところですが、
ここから△6五玉▲6九香△3七と▲同玉△6七桂と凌いで
後手がなんとか勝ち切りました。
この日、昇級争いの首位を走っていた杉本七段が敗れたため、
井上八段の11期ぶりのA級復帰が決定。
前回に井上八段がA級から陥落したのは1人きりの陥落だったなと
亡くなった村山聖九段のことを思い出しました。

 

▲阿久津六段-△久保八段 第2回朝日杯将棋オープン戦・決勝(2月14日)

第2回朝日杯は渡辺竜王、久保八段、阿久津六段、佐藤(和)五段が4強。
準決勝を勝ち上がったのは久保八段と阿久津六段で、
決勝は久保八段の後手番ゴキゲン中飛車に。
公開対局のなか、久保八段が捌きのアーティストぶりを見せつけ、
豪快な飛車のタダ捨て△6五同飛で一気に決めに出た局面。
ここで▲同桂だと、△9九角成の次に△7七香や△6六歩が激痛です。
本譜は▲6六歩△同角▲6八銀と銀を埋めて後手の攻めがストップ。
以下△4四角▲6五桂△9九角成▲6四香が鋭い反撃で逆転、
阿久津六段が棋戦初優勝を飾りました。

 

▲羽生王将-△深浦王位 第58期王将戦七番勝負第4局(2月18-19日)

深浦王位は開幕戦に敗れたものの、第2局・第3局と連勝。
スコアをリードしたうえ第4局が九州対局と意気上がるところ。
一手損角換わりから相腰掛け銀となった対局は、
2日目の昼食休憩明けに目の覚めるような▲2四銀
△同歩と取ると、▲同歩の次の▲2三歩成が受けにくく、
1二の地点に5六からの先手角筋が通っているため
△1二銀は▲同角成~▲2三銀で後手陣崩壊、
△3四銀打でも▲3五歩の取り込みが痛すぎます。
本譜は▲2四銀から△4六角▲3三銀成△同金▲2四歩△同歩
▲3四銀と進んで、そのまま先手が完勝。
歩頭に打ちつけた▲2四銀の一発で決まったような印象を受けました。
里見さんが出雲から毎日新聞社機(!!)で現地入りしたのも話題(?)に。

 

▲深浦王位-△羽生王将 第58期王将戦七番勝負第5局(2月24-25日)

2-2のスコアで迎えた第5局は先手番の深浦王位が中飛車に。
残念ながら2日目はリアルタイムで観戦することができず、
出張先で中継ブログを覗き見すると、「羽生王将のペース」との情報。
しかしそのあとすぐに「深浦王位勝ち」で終局してましたorz
図は△5七歩の大きな利かしに仕方なく▲6八飛とかわした局面。
ここで△2五銀なら▲1三歩成△同桂▲1四歩△1六銀▲1三歩成△同香
▲1七歩△4七香と迫って寄り筋だったようですが、
羽生王将が指した△3六歩の突き出しが緩手だったとの結論。
以下▲7九金△9九龍▲8八角△9六龍▲4四角と進み、
9七で窮屈になっていた角が綺麗に捌けて深浦王位が逆転勝ち。
しかし、第6局・第7局と羽生王将が踏ん張って
七番勝負は4-3のスコアで羽生王将の防衛に終わりました。

 

▲久保八段-△佐藤棋王 第34期棋王戦五番勝負第2局(2月28日)

 

2008年度の升田幸三賞を受賞した▲7五飛を外すわけにはいけません。
左図の▲7五飛に△7四歩は▲4五飛!が狙い。
以下△3二金▲2二角成△同銀▲5五角△7三桂▲4三飛成△同金
▲2二角成と畳み掛ける構想です。
本譜は△4二玉▲7三歩成と進んだのですが、
大盤解説会場での解説会にて▲7五飛の真意を披露し、
堂々と秘策を公開する姿勢も含めて絶賛されました。
終盤は、右図から▲5三銀成と決意の成り捨て。
▲5三銀成でなく▲5四桂や▲6三銀成、▲4一龍では後手良し。
本譜は▲5三銀成から△同玉▲4一龍△3九馬▲6八玉と進んで先手勝ち。
△3九馬のところで△5六歩▲同玉△6四桂と進めば
後手の勝ちという結論でした。

 

▲谷川九段-△鈴木八段 第67期A組順位戦(3月3日)

 

負けたほうがA級から陥落するという大一番は相振り飛車に。
A級以上連続27期(当時)を誇る永世名人が陥落するという事態は
なんとしてでも起こって欲しくないというのが谷川ファンの願い。
そんな大一番に▲9三桂成。心臓が止まりそう。
この一手で空気が変わったと思いたいですw
鈴木八段の見落としもあって先手がリードを築いた終盤では、
右図から▲2四飛△同歩▲5三角成△2二飛▲8四歩が光速の寄せ。
残留を決めてもマスコミのインタビュー。注目の高い一局でした。

 

▲有吉九段-△高崎四段 第67期C級2組順位戦(3月10日)

高崎四段は勝てば昇級。有吉九段は負ければフリークラス陥落が濃厚。
C2の最終戦一斉対局で最も注目を集めたのがこの対局でした。
しかし、高崎四段にはあまりにも状況が酷すぎたようで、
馬を消してしまううっかりもあって平常心が保たれていない様子。
終盤、後手が△8七香と寄せをめざした局面で▲6五角が攻防の一着。
以下△9九飛成▲6八玉△8八香成▲8三香△7一玉▲3二と
有吉九段が勝って残留を決め、高崎四段の昇級はならず。
残念ながら第68期の順位戦で有吉九段のフリークラス陥落・引退が決定し、
その同じ日に高崎四段の昇級昇段が決まるというドラマもありました。

 

▲佐藤棋王-△久保八段 第34期棋王戦五番勝負第5局(3月30日)

 

久保八段連勝のあと、佐藤棋王も2勝を返してスコアは2-2、
フルセットまでもつれた棋王戦の第5局は振り駒で佐藤棋王が先手。
後手ゴキゲン中飛車に丸山ワクチンという出だしから、
久保八段が見せた趣向が「1人時間差攻撃の角」。
左図でいったん△3三角と打ち、▲6六歩△9二香▲3七桂を経て
△4二角(右図)と移動する手順が巧妙でした。
左図でいきなり△4二角だと▲5二銀という手があり、
次に△5二同飛は▲4一角、△8一飛だと▲5四角で先手良し。
しかし、右図に▲5二銀は△5二同飛▲4一角△6二飛▲3二角成
△1五角が馬桂両取りとなって後手良しです。
本譜は△4二角以下▲6六銀△9五歩▲同歩△9一飛と進み、
終盤の9筋での攻防を制した久保八段が勝利。初タイトルを獲得しました。

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